2017.03.17

ご利益いっぱい!陶器のえびす様―陶新田神社

「恵器の一大生産地だった陶荒田神社周辺の田畑には須恵器(陶器)の破片がゴロゴロ落ちていますよ」との情報をいただき、行って参りました!

近辺で拾われた須恵器?らしき破片

堺市中区上之にある陶新田(すえあらた)神社は、陶器製造に携わる者の守護神として崇拝され、1月の戎祭には商売繁盛を願う人々の参詣でにぎわいます。
このあたりは古墳時代より須恵器生産のメッカであり、「陶邑(すえむら)」と呼ばれ、平安時代まで日本最大級の窯業生産地として栄えたそうです。なるほど、このあたりで古い陶器がたくさん見つかるわけですね。


神社入口


本殿を臨む(左) 細工が見事な瓦や木彫り細工(右)


実はこの陶荒田神社、ご利益があるのは商売繁盛だけではありません。子授けや安産、子供の成長の祈願でも知られているのです。
毎年2月7日直近の日曜日に催される「子授け弁財天例祭」では、子授けの福餅まきも行われ、子宝を願う人々で混み合います。


子授けを願う弁財天社


弁財天社の前には子供の名前が書かれた幟がたくさんはためいています。子供や孫達の健やかな成長を願って、親や祖父母などが奉納するものだそう。地元だけでなく、いろんなところから奉納に来られているようですよ。
子宝・安産といえば中山寺や帯解寺ぐらいしか思い浮かばなかったのですが、南大阪にもこんなに霊験あらたかな神社があったんですね。

崇神天皇(紀元前90年)の創建と伝わるほど歴史のある陶荒田神社。高い木立に囲まれた境内は、広々として気持ちのよい空間です。
商売をされている人、これからお子さんが欲しいと思う人、お子さんをお持ちの人は家族で一緒に、一度訪れてみてはいかがですか。

<陶荒田神社の主な祭事>


・1月9~11日 陶器えべっさん
・10月第2土・日曜日の2日間 だんじり祭り
・2月7日直近の日曜日 子授け弁財天例祭

<行き方>


●陶荒田神社
・・・泉北高速鉄道・深井駅から南海バス「あみだ池」行き「上之」下車すぐ



※バスの本数が少ないので注意(1時間に2、3本)
堺市中区上之1215(参拝者用駐車場あり)
TEL:072-237-0401